【塾業界の話】塾や学校が「間違えた漢字を10回書いて来なさい」という本当の理由

特に意図はしていないのだけど、クソみたいなブログやYoutubeのようなタイトルになってしまった。

まぁ、たまにはこういうのも良いだろう。

 

さて、ブログタイトルの「間違えた問題を10回書いてきなさい」という宿題を出す理由について述べる。

これは、単純明快「塾や学校が指導をしているアピールをしたいから」だ。

世の中には一定数、モンスターみたいな保護者と、モンスターみたいな子供がいる。

モンスターの一部が言うのが「ちゃんとウチの子に勉強させて下さい!」だ。

これを言い出す保護者の子供の成績は、大体の場合は目も当てられない。

つまり、漢字テストや英単語テストでひどい点を取る。

 

点数が取れなかった子達は「時間がなかったんです。やったけど出来ませんでした」と言い訳をする。

本人に言い訳の自覚があるならまだマシで、本心からこれを言っていたりするから厄介だ。

合格点や出題範囲が決まっているテストで、「やったけど出来なかった」は存在しない。

「やったけど出来なかった」は、やったうちに入らない。

5分程度、範囲のプリントを流し見しただけで、「やった」ことになっているし、生徒本人も「やった」つもりになっているから、厄介なのだ。

 

さて、こういった生徒の点数を上げるには、尋常ならざる労力が必要になる。

毎日つきっきりで何時間も勉強を見て、ようやく成績が上がるかどうかだ。

少なくとも、週に2・3回の通塾で成績が上がることはほとんどない。

中2・中3にもなって成績がAll2~3程度の生徒の成績を、本当に本気で上げたいのであれば、学生バイトがやっている、1コマ2,000円程度の塾ではなく、本職の家庭教師に指導を依頼し、学校と部活動を休んで週に40時間くらいは勉強すると良い。

時給が5,000円だとして、週に200,000円だ。

真剣に成績を上げたいなら、このくらいは見ておいた方が良い。

まぁ、月に80万円は現実的ではない。

それでも、1人の家庭教師に付きっきりで見てもらうということは、最低でも世帯収入とイコールになるくらいは、その先生にお支払いをする必要がある。

月2・3万、週に数時間の集団授業で、成績が上がると思っている親だからこそ、子供がそういう事態になっている訳だが。

 

閑話休題。

ただ、塾側がこれを言うことは決してない。

どこの塾でも、成績下位層には「お客様」として来て頂き、授業料を落として頂く必要があるからだ。

お客様には授業料を払って頂き、上位層には実績を出してもらう。

進学校も、塾も、ビジネスモデルは同じだ。

宿題をやってこない、漢字や英単語を本気で覚えようともしない、そんな連中に労力を割くほど、塾の先生は暇ではない。

しかし、下位層の生徒さん相手にも「塾は一生懸命指導をしてますよアピール」をする必要がある。

アピールをしないと、生徒が退塾してしまう。

そこで出てくるのが、タイトルの「間違えた単語を10回書いて来なさい」だ。

 

この課題は、漢字や英単語を覚えるかどうかは別として、生徒を一定時間机に貼り付ける効力がある。

加えて、ノートに物理的な記録として残るため、「こんなにやらせてるんですよ。やらせてるけど、お子様の成績あがらないんですよ」という、塾の正当性のアピールに繋げることがで出来る。

更に、塾側に労力がほとんどかからない。

もっと言えば、他の生徒に対しては、「やらないとああなる」という見せしめにもなる。

生徒に力がつかないことに目を瞑れば、こんなにコスパの良い課題はないのだ。

 

10回書くという課題は、書く行為ばかりに意識がいってしまい、「覚える」という、肝心要の目的から大きく反れてしまう。

終わらせることが目的であれば、10回書いたとて、漢字を覚えることは決してない。

さらに言えば、この類の課題を反復させられた生徒は、この10回書くという行為が「勉強」であるという、間違った認識を持つようになる。

「10回書いたんだから、僕は勉強したよ?こんなに頑張ったんだよ?まだ勉強しろって言うの?」といった具合である。

こうなった生徒の行く末は、火を見るより明らかだ。

 

生徒「先生!俺10回書いてきましたよ!!マジ頑張りましたよ!!」

先生「おーよく頑張ったな。次はこうならないようにするんだぞ!!じゃあ、試しにこの漢字書いてみろ。」

生徒「あれ、忘れちゃいました!」

先生「しょうがないやつだな。まぁ、今回は10回書いてきたから許してやる!」

こんなやり取りが、今日もどこかの塾で行われているのだろう。

 

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