語彙力は重要。

昨日、中間テスト前日のある生徒から質問を受けた。

生徒「教科書に、『日露戦争での勝利によって、日本は列強としての国際的な地位を固めました』って書いてあるんですけど、その前に『アメリカの仲介によって日本とロシアとの間で講和会議が開かれ、ポーツマス条約が結ばれた』って書いてあります。どうして、日本が勝ったことになっているんですか」

私「(…?)『アメリカの仲介によって~』の前に『日本が1905年5月の日本海海戦で勝利した』って書いてあるよ。日本が勝っているよね。どうして日本が勝っていないと思ったの」

生徒「アメリカが仲介して講和会議を開いたって書いてあるから…」

私「(…!!)仲介の意味を説明してご覧」

生徒「え??えっと…引き分けにする…みたいな?」

私「えっとね…」

 

いつもの指導の一幕である。

語彙力が無いことが、どれだけ恐ろしいかが、少しでも伝わるだろうか。

「仲介」や「仲裁」の意味を間違えて覚えているだけならまだ良いが、他の単語も誤って覚えていたら、どうなるだろうか。

教科書・本・学校の授業・親との会話・友達との会話・塾・Youtube、ありとあらゆるものとのやり取りは、言葉を介して行われる。

世界とのやり取りは、言葉で行うのだ。

その言葉に、欠落があったら?

それを、本人も周りも自覚していなかったら?

他の人が10を聞いて1を理解している中、0.1しか理解できなかったら?

1を理解した人間は、その1を使って更に先に進む。

10を聞いて5や8を自分のものにした人間は、その5を使って翌日を生きていく。

 

国語、母国語は、大切。

続く。

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