【指導の話】生徒も振り返るし、私も振り返る

アサダ塾では、指導の最後に1日を振り返ってもらっている。

1年後になりたい自分・在りたい自分がいたとして、今日の自分はそれに届く自分だったのか。

自問自答してもらっている。

伸びる生徒は、この振り返りの視点が深い。

 

さて、この振り返りは私も行っている。

「今日は良い指導が出来ただろうか。他にやり方はなかっただろうか…」と。

この振り返りで「上手くいかなかったな…」と思うときは、だいたい説明し過ぎたときだ。

 

昨日はある生徒から、生物の形質の遺伝についての質問を受けた。

生徒「この問題、こういう風に考えて、図にも書き出してみたんですけど、出現した形質の比が1;1ではなく1;3になってしまいます」

私はこの質問に対して、「これはね~…」と、懇切丁寧に図を新たに書き直し、親と子と孫の違いを明確にし、時間をかけて説明をした。

もちろん、生徒はこの説明で理解をしてくれたのだが、振り返ってみると、適切な指導ではなかったように思う。

よくよく話を聞けば、彼が上手くいっていない理由は問題文の読み間違いにあった。

となれば、私が彼に投げかけるべき言葉は「この問題は、何を聞いていて、どう考えれば答えに近づくのかをもう一度確認して、私に教えてね」で、十分だった。

そういった言葉をかければ、彼の実力であれば、2分後には「先生、さっきの問題やっぱり一人で出来そうです」と報告してくれたことだろう。

「教える」が先行して、生徒の成長の機会を奪ってしまう悪例だ。

 

反省。

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