【アサダ塾の話】鶏が先か、卵が先か。塾が先か、生徒が先か。

先日、中3のあるご家庭から緊急で面談のご希望を頂き、22時から23時半頃まで進路についての3者面談を行った。

10月の北辰テストで、ご家庭・本人にとって想定外の結果が出たからだ。※1

中3第1回で57だった偏差値が、先日行われた第5回の北辰テストでは68まで上がったのだ。

その子の頑張りや、喜色満面・狂喜乱舞の喜びよう、なぜ成績が上がったか等はここでは置いておくとして、面談の中で気になるやり取りがあったので触れてみようと思う。

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親御さん「知り合いのお母さんに、アサダ塾に通っているって伝えたら、『頭良い子しか通えないっていう、あの塾?』って言われたんです」

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はて?

そうなのだろうか。

確かに、平均より偏差値が高い生徒は在籍している。

夏明けの北辰テストでは、4月から受講メンバーに変更があったにも関わらず、塾内平均偏差値は64は超えた。(北辰5科の話。65には届かなかった)

4市テストでは、校内順位が1位の子が4人いた。

北辰テストは置いておいて、駿台模試だけで良いのでは…?という子もいる。

そういう生徒がいるのは事実だ。

が、そういう子しか通えない塾なのだろうか。

そんなことはない。

アサダ塾に入塾テストは無い。

最低限のやる気さえ携えていれば、誰でも歓迎している。

冒頭の生徒だって、初めは「私が◯◯高校なんて、受かる訳が無い」と入塾してきたが、今では北辰テストで◯◯高校の志望者内順位1桁も取り、「◯◯高校に入るなら首席を目指してみて欲しいし、他の高校の可能性だって、いくらでもある」と話している。

 

また、中3で入塾した段階で、アナログ時計が読めなかった生徒もいる。

「私は学校に行きます」を英訳させれば、「I am go school.」※2

絶望的な状況ではあったが、今では形容詞節と名詞節の違いも見分けられるくらいにはなった。

丁寧に英語を英語のルール通りに訳せる力がついている。

英語の偏差値は夏明けには63まで上がった。

 

そもそもとして、4市テストで校内順位が1位だった子たちも、初めから出来た訳ではない。

最初はへなちょこだった。

それでも、目標のために塾に通い、一つ一つ出来ることを増やし、偏差値70代や校内1位、定期テスト490点以上等をとっている。

その努力に目を向けず、「頭が良い子だから通える」という表現で一括りにされては、本人たちも浮かばれまい。

 

頭が良い子が通う塾なのか、通った子の頭が良くなるのかは、私が決めることではないが、常々後者でありたいと考えている。

「頭の良い子しか通えない」という話がどこから出てきたのかは知らないが、生徒の選抜をしていないことは、ここで表明しておこう。

 

もし、頭が良い子しか入れない塾だと思われていたご家庭や、生徒さんがいらっしゃれば、そんなことはないので、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

※1 本人からしたら、この偏差値は青天の霹靂だったようだが、2年生の終わり頃、私は入塾して数週間のこの生徒に「現段階の偏差値は知りませんが、あなたのポテンシャルは北辰偏差値なら最低でも68です。最低でもです」と告げている。
つまり、私にとっては想定内。
あまりにも自己評価が低いこの生徒を見かねて、私は普段はあまりこういうことは言わないが、本心をそのまま伝えた。
当時の生徒本人は、「はぁ?この塾長、頭おかしいんか?」と、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした後に怪訝そうにしていたが、実際に偏差値が取れたあとに「ほらね」と言うと、まんざらでもなさそうな顔をしていた。

 

※2 まともな受験を考慮すると、「The 絶望」とも言える英文だが、今の中学生の学力の低下は著しいので、もはやschoolのスペルを間違えない時点で、学年全体の平均程度の学力はあるような気もする。アルファベットすら書けない中学生が多すぎる。
また、「私は学生です」という訳の方が…みたいな話はここでは論じません。中学英語なので。

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