授業は成立しているのか

近隣中のテスト結果が、ぼちぼち出始めている。

今回ブログを書こうと思ったのは、その得点分布があまりにも衝撃的だったからだ。(前からといえば、前からだけど)

と、いうのも、学年が100人近くいる中で、英語の点数が30点以下であるレンジが最頻値となっていたのだ。

その数、25人以上。

学年の約四人に一人が、30点以下を取っていることになる。

タイトルは疑問形にしたが、授業が成立していないことなど、疑問に思うまでもない。

断定できる。

成立していないと。

 

授業の成立云々からは、話がそれてしまうが、英語という教科について少しだけ。

英語は言うまでもなく、積み立て式の教科である。

アルファベットが書けなければ、単語も文も紡げない。

一般動詞もわからない子が、過去形や現在完了の理解は難しい。

言わずもがな、関係代名詞や分詞構文はちんぷんかんぷんだろう。

言語という性質上、初めは浅く、徐々に深くしていく科目だからだ。

だからこそ、英語での「わからない」は致命傷になり得る。

 

これが理科や社会であれば、まだ救いようはある(まぁ、割とないんだけど、英語よりは…というニュアンスで)

シラス台地の特徴を覚えていなくても、幕末の出来事を覚えることに影響はない。

双子葉類と単子葉類の違いがわからなくても、並列回路の合成抵抗は出せる。

知識や能力が積み立て式ではないからだ。

 

だが、数学や英語はそうはいかない。

一度つまずけば、その「わからない」はその先の全てに波及していく。

さらに問題なのは、多くの場合「保護者・生徒本人」共に、現状を正しく認識出来ていない可能性が高いことだ。

本人たちは、ちょっと膝を擦りむいたくらいの感覚でいても、実際のところは、腹に巨大な風穴が開いているか、ギリギリ首の皮一枚がつながった致命傷で済んでいるか…くらいのことがある。

この状態で、3年生になって「そろそろ塾か…♠」と思っても、最早手遅れな可能性が高い。

必要なのは、絆創膏ではなく緊急治療室である。

 

1年生でこの時期でこれなら、2年後は一体どうなっているのだろうか。

真面目な子達が割りを食う環境が、加速しないと良いのだが。

目次