夏の成果

ポツポツと、中学生の定期テストの結果が出始めた。

中1の初めから塾に通い始めた生徒が、ニマニマしながら結果を報告してくれた。

数学と英語が100点だった。

小6の冬期講習も塾に来てくれていたが、抜群に勉強が出来るという児童ではなかった。

塾生が、毎日必ず行う100マス計算は、半年かけてようやく1分を切るようになった。

小6の段階では、比?単位計算?主語?述語?…えっとえっと…という状態。

 

それでも、塾が楽しかったと言ってくれ、春から入塾し、今日までコツコツと頑張ってくれている。

入塾してから約半年、徐々に学習時間も増えて来たが、特に夏休みは想定よりも多くの時間を頂けたので、ここぞとばかりに基本を叩き込んだ。

生徒によって、先取りを急ぐのか、基礎を徹底するのか、範囲を深堀りするのかといった対応は変えている。

この生徒には、ひたすら基礎を徹底してもらった。

方程式の計算は、何問解いたかわからない。

 

当塾では、途中式の数にも注文が入る。(まともな塾なら当たり前だけど)

途中式が多いと「この行は次から書かないでやってみて」と言われ、途中式が少ないと「次から◯◯の操作をした式は書くようにしてみよう」と言われる。

最適なバランスを探す。

この生徒は、そういった指示を素直に聞く。

時間がかかっても、目の前の問題に一生懸命に取り組む。

格好良いって。

 

そんな夏の努力が実り、英数100点という結果。

親からもクラスメイトからも「え?100点なの?え…?意外…!」という反応をされたというが、本人はどこ吹く風。

「数学のテスト勉強、ほとんどしなくて良かったから理社に時間が回せて、理社も点数が上がりました。嬉しい(*´∀`*)」だそうな。※

 

その生徒は、「最初は勉強したくない。進路なんて行けるとこに行けばどうでもいい」という、前回の記事を体現したかのような子だった。

しかし、ここ最近、史上最強の投資である「勉強」の価値に徐々に気が付き始めた。

どんな選択をするにしても、この生徒が中3になったとき、その選択を諦めるなんてことにはしたくない。

どんな進路でも選べるように。

行ける高校ではなく、行きたい高校に行けるように。

また1週間が始まる。

 

※(*´∀`*)←この生徒のために作られたんじゃないかってくらい、この顔文字そっくりな表情をするのが微笑ましい。

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