【塾業界の話】なぜ、入塾申込書に親の職業を記入する欄があるのか

もちろん、その家からどれだけ追加講座で搾り取れるか想定をするためだ。

多くの塾で、以下のようなやり取りが行われていることだろう
~~~~~
教室長「おい、社員!お前のクラスの夏合宿の申し込み件数が少ないぞ。どういうことだ」

社員「参加するように言ってはいるんですけど…。金銭的な事情で…と」

教室長「あ?あそこの家、親の勤め先◯◯だろ。出せない訳ないだろ。お前ちゃんと面談やってんのか?電話面談してんのか?何のためにあんなに沢山面談やっていると思ってるんだ。気持ちよく金払わせるためだろ。ちゃんと祖父母の家の太さとか聞いてんのか?旅行の回数とかでもわかるだろうが。あそこは金あるぞ。面談は親を教育する場だ。教育には金がかかることをわからせろよ」

社員「はい…」

教室長「合宿参加しようね!で参加したら苦労しねえよ。これから毎日、合宿の申込書が出てない生徒と面談しろ。『先生は、◯◯君ともっと勉強頑張りたいな。合宿に来てくれれば、もっと◯◯君の成績伸びると思うんだけどな。』とかを、過去の点数が上がったエピソードと絡めて話すんだよ。親を落とすな。子供を落とせ。1対1でやれよ。子供を落とせば親は金払う。その生徒と仲が良い学生バイトにも話させろ。『先生も頑張るから、一緒に頑張ろ!』だとかを、毎日言わせろ」

社員「◯◯が合宿に参加して、成績上がりますかね」

教室長「上がるわけないだろ。普段から勉強してないやつが合宿だけ参加しても変わんねーよ。それでもいいんだよ。子供は、合宿に参加したという満足感を得る。親に、『合宿楽しかった!大変だったけど頑張った!』と話す。そうすりゃ成績が上がらなくても親は満足する。親も、『子供がそう言っているなら、行かせた価値があったか…』と思う。そう思えば、秋の入試対策や、冬の合宿や直前入試講座にも金を落とす。秋の面談では、子供が頑張ってなくても『◯◯君は合宿で、すごく頑張ってました』って必ず言えよ。知識無い親は、塾の先生って肩書だけですごく尊敬してくるから、その程度でも勝手に信頼してくるぞ」
~~~~~

このやり取りが悪いことだとは思わない。

塾は営利企業だ。

利益を出す方法を模索し、実行するのは当然のことである。

この程度の話、大手塾ならどこでだってしている。

 

でもねー。なんだかねー。

なんだかなーって思うのさ。

 

追記 アサダ塾の入塾申込書に、保護者様の職業を書く欄はありません。

目次