飯能市の小学生・中学生向けの学習塾:アサダ塾の浅田です!
アサダ塾での指導内容は「大将、お任せでよろしく!」と、こちらに一任されるご家庭が多い。
その一方、「◯◯が食べたいです」と、具体的なご注文をいただくこともある。
お任せも嬉しいが、こういったご要望は腕が鳴る。
ありがたい限りだ。
さて、昨年勇気を出してアサダ塾に問い合わせてくれた中学2年生に、後者の生徒がいた。
つまりは、指導内容に具体的な希望があった。
「数検準2級に申し込んでしまったので、指導をお願いしたい…」と。
生徒は中学2年生。
時期は一学期。
その生徒はまだ1次関数にも触れていなかったので「変化の割合ってなんですか?」といった状態。
数検準2級は、中3・高1範囲から問題が出題される。
数検本番までは1ヶ月と1週間。
途中、部活動の大会がある。
期末テストもある。
期末テストに2週間使うとしたら、数検の勉強は3週間出来れば良い方だ。
つまり、まだ未修である以下の単元を、数検レベルとはいえ3週間で仕上げる必要があった。
中2の「1次関数・合同・図形・確率・データ」
中3の「展開・因数分解・2次方程式・2乗に比例する関数・相似・円・三平方の定理・標本」
高1の「式の計算・実数、1次不等式・集合と名題・2次関数・2次方程式と2次不等式・三角比・三角形への応用・データの分析・場合の数・確率」等…。
これは楽なことではない。
3級だって苦しい。
3級の内容に、高校内容が上乗せされるのだ。
それを3週間で……。
1学年分を、1週間で…?
高校内容を1週間は現実的じゃない。
となると、中2と中3を合わせて1週間か…?
毎日の通塾は環境的に出来ない生徒だから、実質4日程度か…?
むむむむむ。
むぅ…。
…できる限りのことをしようと思った。
その生徒は、通塾前は「さすがに申し込みが早かった。受かるわけ無い」と家で話していたそう。
そういった姿勢は、指導の面でも見て取れた。
初めは「なんとしてでもやってやる!」という気概をあまり感じなかった。
しかし、部活動や他の習い事で忙しい中、塾にもしっかりと通ってくれた。
すると、段々と表情は明るくなってくる。
親御さんから「◯◯が、最近数学が楽しいって言っているんです」といったLINEも頂いた。
それもそのはずである。
その生徒は考えることを放棄しない。
自分に欠けているピースを、他人が嵌めることを喜ばないし、許さない。
私からのヒントを一つ一つ咀嚼し、自分の物として飲み込む。
正しい勉強が出来ている。
一方、恣意的に振る舞わせると考えすぎて立ち止まってしまう傾向があった。
そのため、「問題選定・時間配分・ヒントを出すタイミング」にはかな~り気を使った。
凄まじい速度で学習は進んだ。
その生徒からしたら、一つ一つ自分の出来ることが増えていくのだから、楽しくないわけがない。
あまり感情を表に出さない生徒だが、数検直前になるとニコニコと良い表情を見せることが増えた。
ただ問題演習を繰り返すだけでなく、最後の数検オリジナル問題の演習を通して、大学受験数学・高校受験数学における姿勢についても話すことが出来た。
結果として、1次試験は1問ミス、2次試験は完答という、凄まじい成績で準2級合格を掴み取った。
「3週間で」である。
1次試験も満点を取れる内容だっただけに悔しさも垣間見えたが、その生徒はニコーってしながら合格を報告してくれた。
ニコーって。
おめでとう!
親御さんからは「独学では絶対に無理でした。塾のご指導のおかげです!」と、ありがたいお言葉を頂いたが、私のしたことなど、ご家庭の力に比べれば小さなものである。
この結果は週4・週5で通塾する本人の努力と、それに合わせて毎日のようにご送迎して下さるご家庭のサポートの賜物である。
自分の努力が結果に出るのは嬉しいものだ。
自信につながる。
自信とは他人から甘い言葉をかけてもらって得るものではない。
自分自身の過程と結果からしか得られない。
だからこそ、出来るようになった!という経験や達成感は、人のものや塾のものにせずに、自分のものにしてくれたら嬉しい。
その結果は、君のものだよ。
とはいえ、独学だと厳しかったのもまた事実かもしれない。
中学2年生の1学期において、3週間で数検準2級に合格する生徒がどれだけいるだろうか。
それが出来る塾がどれだけあるだろうか。